クーの自由研究

マスターのかえるのクーは、弟子達の召喚術により新たな依り代を得てⅡ世として復活しました。

MICRO(雑誌)とは

わたくし的には伝説の雑誌です

 こんにちわ、こんばんわ。かえるのクーの助手の「井戸中 聖」(いとなかあきら)でございます。クーが不在でせっかくおいでいただいたのに申し訳ございません。

さて、先日実家へ行ったときに、古い雑誌を整理しました。古いSFマガジンもPC雑誌(AS〇IIやI/〇)もすべて処分しました。古いトラ技も捨てちゃいました。(マイコン誌はとにかくかさばるので、20年前くらいにすべて整理済)

どこへ行ったのかと思っていたMICROを発掘!さすがにこれは捨てれません。

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実家から持ってきました。関係ないですが、「銀の三角」(萩尾望都)は妹のものでしたが、お願いしてもらい受けました。(自分も買ってたけどいまや行方不明)

MICROという雑誌はパソコン黎明期(というかそのころなら定着期か?)に半年程度だけ刊行された雑誌でした。当時としては極めて異色な雑誌で、他の雑誌の数倍は読み返して読んだのを覚えています。出版社の(株)新紀元社はいまでも「あえて王道を行こうとしない出版社」のイメージが強いです。(個人の見解です)

検索しても、あまり情報がないので、すこし紹介します。とは言っても36年前のものですので、若い方は興味ないかも。。。またもや関係ないですが、「銀の三角」は38年前です。

なお、当時はパソコン雑誌は既に乱立状態でしたが、立ち読みして、おこずかいの範囲で、おもしろそうなものだけ買っていました。

1983年9月、PCマガジン10月号別冊としてMICRO No.0 が刊行

 こんな内容が続くなら毎月買おう!と思わせるものでした。コアな部分は非常にアカデミックで当時はよく理解できなくて何度も読み返すことに。。。

目次は紙面を写してそのまま載せるのもよろしくないので、羅列します。内容は感想に留めます。


49. MICRO創刊に向けて:『MICROは、デザイン、自然科学、パズル、暗号、教育、心理学、社会科学、音楽など多岐にわたる分野のプログラムとその解説記事をなかだちに、さまざまな領域にアプローチしていく。』(感想)意気込みを感じます。

50. MICRO FILE:「さよならジュピター」...撮影順調... / 「パソコンサンデー」 /「パソコン予想屋」(競馬予想)/007 で登場するパソコン(Apple)の話題 etc

58. LOGO Free Press :LOGO ユーザーズクラブなどの話題

61. 読者に挑戦 100万円暗号クイズ:0号 と創刊号の2回にわたる豪華企画

64. 世界のスタープログラマーを訪ねて <第1回>Mr. Dan Gorin (Apple 「Choplifter」の作者)

特集 ニューメディア最前線レポート

68.  Videotex'83:(感想)結局ビデオテックス、流行らなかったなぁ。(当時、坂村健さんのゆうとおりだった。)

70. 21世紀へ飛び立つ「横浜こども科学館」

74.NAPLPS画像方式の特徴 パソコンへの応用をめざして

78. 横浜こども科学館コンピュータ・システム:LANやVAX11/750のUNIXシステムの紹介(このころのLANは同軸ケーブルでした。Ethernetもまだ普及しはじめのころ)

89. 横浜こども科学館パソコンソフト大募集

90. C36型暗号機を解く:(感想)エニグマしかしらない今のわたくしでもたのしく読み返せる。関係ないけど、ちょーのーりょくで量子通信を傍受できるか興味がある。4次元よりもずっと高次元の知覚能力であれば量子もつれを壊さずに観測できると信じている次第。

100. UCSD PASCAL + Turtle :ニッポン放送主催の6泊7日のコンピュータ・キャンプ(対象は小中学生)。タートルグラフィックを題材にした「いわゆるお勉強キャンプ」。(感想)今でいうならハッカソンかワークショップかな。作成したプログラム(で書いた図形など)作品を発表。当時からPASCALは読みやすい。雑誌に載っているBASICプログラムを今みると、あまりにも頭に入ってこないのが興味深い。簡単なプログラムでも読み解く気力もわいてこない。GOTO 1260 とかGOSUB 2800 とかでてきたとたんにアウト!。BASICしか知らない時代もあったのに。。。

106. PC-9801/8801 ハレー彗星大接近:ハレー彗星の軌道計算をしてCRTに表示する。(感想)コンピュータ雑誌なのにケプラーの運動方程式がまじめに説明されていて、離心近点離角やら軌道長半径、軌道短半径とかで赤道直交座標をあれして、黄道傾斜角をこれして、近日点方向が...でもって彗星の軌道面の角度が... いまでもさっぱり理解できないけど、楽しい。ちなみに2022年3月21日がハレー彗星のほぼ遠日点だそうです。

1986年春には空にはっきりとハレー彗星が見えてきれいでした。このころは視力もよかったので冬の空気が澄んだ日には肉眼でスバル(プレアデス星団)*1がはっきり見えてこちらも感激したものです。

次にハレー彗星が見えるのは2062年ごろだそうなのでしばらくお待ちください。

112.LOGOと教育 ハチの巣に隠されたアルゴリズム:当時はLOGO流行りましたね~。今の子供はscratchで遊ぶのかな?それともMinecraftで立体造形の学習か?

120. BASIC上で走るLOGOインタープリタ:(感想)このころはいわゆるタートルグラフィック全盛でした。わたくしのパソコンでもいろいろ図形をかいていたものです。(グラフィック機能がプアなマシンだったので、ペンプロッターで書いていました)

130. UNIX入門 :(感想)OSはMS-DOSが普及するすこし前の時期でまだCP/Mが主流の時期でしたから、リダイレクトとかパイプと言われても、何のこと?でした。今読み返すと、UNIXのいいところが簡潔に紹介されているなと(いまさらながら)思います。

138. K516F/モーツアルト(?)のダイス・メヌエット:(感想)これは自分的には目玉記事でした。さいころで旋律を決める曲ですが、パソコンで演奏するプログラムが紹介されていました。ルールとか楽譜とかものっているので、楽しめました。

146. 機械語エディタ FM-7/8:(感想)当時Z80以外わからなかったので、(といって今8086系がわかる!とも言えないんですが)さらっと読んだ記事でした。

150. 中級プログラマ養成講座:(感想)BASICで、これといったプログラム文化も一般にはまだないような時期なので、プログラムの説明になったとたんに時代を感じます。逆にプログラム説明でない部分は、今読んでもとても興味深い記事が多い雑誌だと思います。(そしてMICRO以外に、そう思わせる当時の一般雑誌は皆無です。そう、AS〇IIでさえ。ただしパロディ版AS〇IIは別の意味で伝説。広告まで徹底してパロディー。。。話題がそれた。)

158. パーソナルデータベース :比較的大きなデータを処理して複数フロッピーを使い、四苦八苦してグラフにするお話。プログラムはBASIC。リストも掲載

174. MICRO NEWS :新製品情報とかイベントとかいろいろ。

186.~ペーパーソフトウェア:記事のプログラムリストなど


他の雑誌のようないわゆる「パソコン技術ネタ」はほぼ皆無で、比較的普遍的な話題や技術が中心で「きわめて異色」でした。

(蛇足もしくはかえるのしっぽ)私信:この手の情報を書くには、フォントが全くそぐいません。なんとかなりませんか?>冬眠中のかえるのクーへ

続きはまた後日*2こちらに。(5号紹介まで、淡々と続くのであきらめてください)

 

 

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                           

*1:視力が悪くなると眼鏡をかけても肉眼ではぼんやりとしか見えないので、おたまじゃくしの皆さんは若いうちに(視力のいいうちに)ぜひ「肉眼で!」スバルをみておきましょう。(冬&比較的田舎(町明かりがほとんどないところ)でね。)

*2:急な出張でしばらく書けません。あしからず。